新建築住宅設計競技2010応募案 価値観の多様化した現代において、家庭の中で疎外感を感じている人は多いのではないだろうか?社会が成熟してくるにつれ文化の細分化は進み、自分に一番合ったサブカルチャーを見つけ追求する傾向が社会全体に見られる。さらに携帯電話、スマートフォンの急激な普及により、いつ、どこにいても誰ともつながることが可能になった。細分化された文化的レイヤーに属する仲間と常につながっていられる状況は伝統的な家族間におけるコミュニケーションの質を変えていくものである。夕食後に家族揃ってテレビを観るという状況はもう成り立たないのではないだろうか? 「新しい住宅は」家族それぞれの個性と嗜好を尊重し、新しいタイプのコミュニケーションメソッドを先入観なしで考えるところから見えてくるのではないだろうか。FAMILY TREE HOUSEは「樹」のアナロジーを使う。それぞれの枝が自由に伸びていき自由に個人の価値観を表現すること可能にする。個々のスペースは完全に独立したプランによって成り立っており、その空間はフィジカルな場に囚われずにヴァーチャルなメソッドを使って常に仲間とつながることを可能にする。そして、樹の幹の部分は繋がっており家族の共有空間として常に開放される。独立した個々の価値観を尊重することにより、家族のコミュニケーションは刺激的な異文化交流の場として新しい価値を生み出す。